北海道農業土木協会表彰事業 奨励賞を受賞
 平成18年8月25日に開催された、平成18年度北海道農業土木協会賞表彰式において、平成17年度に農業土木新技術検討報告会で発表した「畑地かんがい施設整備による地域営農の変化〜石狩市高岡地域の事例〜」の当財団職員を含めた共同発表者(菅井徹氏・小林英徳氏・南部雄二氏)が、表彰事業奨励賞を受賞いたしました。

 今回の業績は、関係機関の皆様方のご指導はもとより、現地調査の連携体制、農家の皆様方のご協力の成果であり、携わってこられた皆様とともに受賞の喜びを共有するとともに、ここに御礼申し上げます。

 その他に3課題が受賞されました。受賞者は次のとおりです。

■優秀賞
木下健氏(農業組合法人大成農場)
課題名:「ほ場大区画整備による、大型農業機械作業体系と低コスト土地利用型農業の展開および法人化経営体の誕生」

釧路支庁産業振興部農村振興課
課題名:「環境と調和に配慮した農道整備 〜広域営農団地農道整備事業釧路東地区をケーススタディとして〜」

■奨励賞
山下薫氏(十勝支庁東部耕地出張所)、関口純司氏(十勝支庁東部耕地出張所・現根室支庁)、三宅秀典氏(北王コンサルタント)北村泰介氏(北王コンサルタント)
課題名:「農地海岸に設置された保全施設の効果に関する一考察」
 
北海道農業土木協会賞については、こちらをご参照ください。
     ⇒(北海道農業土木協会ホームページ)

++北海道農業土木協会表彰事業 奨励賞(平成18年度)++

【受賞対象者】
  菅井  徹 氏(石狩支庁農業振興部・現 胆振支庁産業振興部)
  小林英徳 氏(財団法人 北海道農業近代化技術研究センター)
  南部雄二 氏(財団法人 北海道農業近代化技術研究センター)

【課題名
 「畑地かんがい施設整備による地域営農の変化 〜石狩市高岡地域の事例〜」

【選考理由】
 畑地かんがい設備を整備して作物の増収をはかることは、従来からの事業目的である。加えて近年では、消費者のニーズに対応した生産活動を展開することが求められるようになっている。
 本事案は高価格作物の導入、営農の安定、担い手の確保など畑地かんがい事業の効果を整理したものである。近年、稲作から畑作への転換が加速されている石狩市高岡地区は干ばつ年では用水不足が深刻な問題となっていた。こうした状況のなか、畑地かんがい施設の整備によって高収益作物導入が可能となり、安定経営が可能となった。すなわち、畑地かんがい事業による地域営農の変化、受益者の評価、市場の評価など、地域農業の変容を分析した事例である。報告内容は、調査・分析・評価の方法が明確であり、また、今後に残された課題に関しても現状に立脚して的確に指摘されている。
 以上のように、本事案は、畑地かんがい施設整備による地域農業の展開方向に重要な示唆を与えるものと評価されることから、「奨励賞」が妥当と認められた。